2005年10月20日 (木)

「かい掘り」~高校生の地域貢献~

「かい掘り」という言葉、ご存知ですか?これは、「ため池」などの掃除のことです。池の水を抜いて、底にたまった泥をかい出す作業です。皇居のお堀でも毎年行われています。地方によっては、「かい掘り」が地域の楽しいイベントになっていると聞きます。池の水を抜いていくので、池にいる鯉などの魚が取れるわけです。でも、実際にやってみると、大変な重労働!

10月14日、「ウイークリー知事現場訪問」で、私もこの「かい掘り」にチャレンジしてきました。秋の空が、真っ青に晴れた気持ちのいい日でした。

実は、この日は、神奈川県の高校生が参加する初めての「地域貢献デー」だったのです。ボランティア活動の話は、以前にも書いたことがありますが、「地域貢献デー」は、私が教育委員会に提案させていただいて、神奈川県立高校の高校生たちに、さまざまな地域貢献活動、ボランティア活動の体験をしてもらうためのひとつの仕組みとしてスタートしたものです。

この日、横浜市の郊外にある「舞岡公園」に出かけてきました。この公園は農業体験もできるユニークな公園で、そこにある農業用水用の池の「かい掘り」を、県立舞岡高校と県立保土ヶ谷養護学校分教室の生徒たちと一緒に体験してきました。これは環境学習と地域貢献の両方がねらいです。

私は腰まであるゴムの「胴長靴」をはいて、生徒たちはジャージ姿で、泥と格闘しました。「ひしゃく」を使って泥をすくって、皆でバケツリレーで運びます。生徒たちも私も泥まみれになって汗をかきました。大変な作業なのですが、高校生たちは、真剣に、また楽しそうに取り組んでいました。

高校生とのやりとりでは、私が「こんにちは県知事の松沢です」と声を掛けると、「本物なの~ッ!?」と明るい声が返って来ました。「もちろん本物です」。
「かい掘りはしたことあるの?」と聞くと、皆が初めてのことだったようです。
最後に、期待をこめて「また、かい掘りやってみたい?」と尋ねたのですが、さすがに重労働だったのか、「できたらほかのボランティアがいい」という声も多かったですね。それでも、生徒たちの目がキラキラ輝いていたのが、印象に残りました。

この日は、県内42箇所の高校で、美化・清掃活動や福祉施設との交流など、様々な地域貢献活動に高校生が取り組んでくれました。生徒が社会性や公共心をはぐくむきっかけになるものと期待しています。
まさに、神奈川の高校生の「地域貢献元年」となりました。

最近では企業でも、「社会貢献活動」が当たり前になってきています。日本では、「企業の社会貢献元年」と言われたのが1990年です。経団連に経常利益や可処分所得の1%相当額以上を自主的に社会貢献活動に支出しようと努める「1%(ワンパーセント)クラブ」や「社会貢献推進委員会」が設置され、企業が本業以外にも「企業市民」として、「社会的責任」を果たし、積極的に社会貢献に乗り出してきたのです。そうした活動は、いまではすっかり企業に定着しています。さらに進んで、「CSR(Corporate Social Responsibility)」という考え方が主流になり、企業経営の中核に、「社会貢献」や「社会的責任」を据えるようになってきています。

私は、行政にもこうしたCSRの考え方が重要になってきていると考えています。県職員の意識改革と組織風土の改善を通じて、市民意識と社会性をより一層高めていく必要があります。そうした考え方から、県の職員にも、自主的にさまざまな「ボランタリー活動」に取り組んでもらいたいと思い、9月から、若手の職員に自発的に手を挙げてもらって、推進方策を検討するプロジェクト・チームをスタートしました。

将来、高校生も職員も、県民の皆さんやNPOの皆さんと一緒になって、もちろん私も一緒に汗を流し、「ボランタリー活動先進県・神奈川」となることができたらと願っています。


舞岡公園ホームページ:
http://www.city.yokohama.jp/me/totsuka/kids/park/maioka.html

日本経団連1%クラブホームページ:
http://www.keidanren.or.jp/japanese/profile/1p-club/

ウイークリー知事現場訪問ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/weekly/index.htm


10月 20, 2005 行政改革, CSR・地域貢献, NPO・ボランティア | | コメント (184) |