2006年10月13日 (金)

未来の「エコカー」電気自動車の普及を!

皆さんは電気自動車に乗ったことはありますか?

私が子どもの頃は、電気自動車といえば、SF小説に出てくる未来社会の「夢の乗り物」というイメージでした。ところが、技術革新の進展によって、そうした「夢」が実現しつつあるのです。しかも、環境保全の切り札になる可能性も持っているのです。

今年3月27日の「マンスリー知事学校訪問」(慶應義塾大学・新川崎タウンキャンパス)と7月5日の「ウイークリー知事現場訪問」(東京電力株式会社技術開発本部)の際に、私は実際に電気自動車を運転する経験をしました。

まず、3月は、慶應義塾大学と企業38社が参加する「産学協同プロジェクト」において、吉田博一教授と清水浩教授の主導のもとに開発された「Eliica(エリーカ)」に試乗しました。このEliicaは、なんと時速400キロメートルを目標とするスーパーカーです。8つのタイヤを持つ車体は空気抵抗を最小に押さえた未来型の斬新なデザインです。実際に、試乗してみて、なめらかで力強い加速感はまるで音のしないジェット機のような感じでした。この車のエネルギー源は「リチウムイオン電池」で、驚いたことに100円分の電気で100キロメートルを走るという超エコロジーカーなのです。走行時に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)を排出しませんし、騒音もほとんどありません。CO2の排出量の約2割は自動車の排気ガスから出るといいますから、電気自動車の普及は環境問題の解決に大きな役割を果たすものと期待されます。

次に、7月には、東京電力株式会社と富士重工業株式会社の共同プロジェクトで開発されたコンパクトな電気自動車に試乗しました。このプロジェクトは、富士重工業が開発を進めている電気自動車「スバルR1e」をベースに、東京電力の業務車両として試作車を共同開発して、東京電力の支社等に実際に試作車を配置し、性能や経済性などを検証していくというものです。東京電力では、今後、保有する約8300台の業務車両のうち小型車で、一日の走行距離が80キロメートル未満の約3000台を対象に、平成19年度以降の電気自動車への転換の可能性についても、あわせて検証していくといいます。
 
現場訪問で、電気自動車の開発の第一線にいる皆さんと意見交換する中で、電気自動車が環境問題の解決に寄与するなどの「メリット」がよく分かりました。その一方で、電気自動車の普及には、価格が高いなどいくつかの「ハードル」があることも分かりました。
 
私は、この現場訪問での意見交換から、ぜひとも神奈川県がリードして、環境に優しい電気自動車の普及促進を図る政策を打ち出せないかと考えました。
 
そこで、さまざまな課題と方策について検討を行い、9月14日に、「神奈川県電気自動車(EV:Electric Vehicle)普及構想」を発表しました。この構想では、さらなる技術開発の促進、「充電スタンド」などのインフラ整備、購入の補助金や利用促進のための動機づけなどの方策を柱としています。

そして、9月15日には、このプランを持って自動車メーカー大手7社と自動車工業会を訪問して、開発と連携を要請しました。各社は大きな関心を示し、開発を検討すると明言したメーカーも複数社ありました。
つづいて、9月28日には、国土交通省や環境省の関連セクションに、構想実現に向けた具体的な協力要請を行いました。
その後、さらに「電気自動車の実用化に向けて電力5社と共同開発を開始する」と自動車メーカーが発表するなど、具体化に向けた手ごたえを感じています。
 
私は、神奈川県は「環境貢献の先進県」として、電気自動車の普及でも、日本のみならず世界をリードしていくことができる「力」を持っていると信じています。
近い将来、神奈川のいたるところで電気自動車が滑るように走る姿を目の当たりにする日も遠くないでしょう。私も、ぜひとも電気自動車でドライブを楽しみたいと思っています。

皆さんも、機会があったら、ぜひ未来の「エコカー」電気自動車に乗ってみてください。


【参考ホームページ】
「神奈川県電気自動車(EV:Electric Vehicle)普及構想」ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/taikisuisitu/car/EV/index.html
マンスリー知事学校訪問ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/fieldwork/monthly/060327.html
ウイークリー知事現場訪問ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/fieldwork/weekly/060705.html
慶應義塾大学自動車研究室ホームページ: http://www.eliica.com/
東京電力ホームページ: http://www.tepco.co.jp/cc/press/05090203-j.html

10月 13, 2006 環境 | | コメント (29) |

2005年8月 3日 (水)

蝉(セミ)しぐれ、鈴虫、そして

先週、セミが鳴いているのに気づきました。夏が本番ですね。

「蝉しぐれ」、藤沢周平の最高傑作といわれる時代小説があります。舞台は、東北の小藩「海坂藩」。親子二代にわたって藩の派閥抗争に翻弄された牧文四郎の物語。不条理な権力に抗い、命がけで初恋の人を助ける一途な生き方。試練に負けない心。深い感動を覚える小説です。
この「蝉しぐれ」が今年の秋、映画化されると聞きました。脚本と監督は黒土三男さん、主演は市川染五郎さんとのこと。今から楽しみです。

まだまだ暑い日が続いていますが、8月も後半になると、鈴虫の涼しげな鳴き声が聞こえてきます。
各地で「虫の音を聴く会」などが催されます。川崎市中原区の「まんが寺」(常楽寺)では、8月末に「かわさき鈴虫祭り」が新城鈴虫愛好会の皆さんの手で長年にわたって開催されています。
鈴虫の美しい鳴き声に耳を傾け、日常の喧噪を忘れ、穏やかなひとときに浸れるのは、本当に心休まるものです。

セミや鈴虫に限らず、自然や生物に関心を持つことは、子どもたちにとっても、いたわりや思いやりの心を育むことにつながると思います。
自然のありがたさが再確認できる時です。

私は、川崎の多摩区の出身ですが、幼少のころは、まだまだ周りに自然が残されていました。最近では、身近に鈴虫やめだかが生息する場、自然が失われてきていることに危機感をいだいています。

しかし、その一方で、県内各地を巡ってみると、神奈川は都市化が進む一方で、海、山、川、湖などまだまだ豊かで多彩な自然が残っています。

7月28日に「移動知事室」の一環で、水源地である津久井町鳥屋の早戸川水源林にある魚止めの森で、地元の県立津久井高校の生徒の皆さんと一緒に植林地の下草刈りをしてきました。
豊かな自然の大切さを感じるとともに、森林を守るためには、ボランティアはもとより、人が手をかけることが大切なのだと実感しました。

水源林の保全・再生は急務の課題です。
現在、水源環境保全・再生施策と新たな環境税について提案し、県議会で審議をいただいています。
(※神奈川県のホームページを参照ください。
  http://www.pref.kanagawa.jp/sosiki/kikaku/0104/index.htm )

安心して飲める水を確保し、自然の魅力あふれる神奈川を、未来を担う子どもたちに残していくことは、私たち大人の責務だと思っています。

8月 3, 2005 環境 | | コメント (411) |

2005年7月 6日 (水)

湘南海岸物語

湘南海岸。加山雄三さんあるいはサザンオールスターズの曲が思い浮かぶでしょうか。私はどちらも大好きなアーティストです。
今年のお正月には、新春番組で加山雄三さんと対談させていただきました。いまでも「若大将」というイメージそのままでした。サザンの「チャコの海岸物語」は、若い二人の恋の物語。その中に「恥ずかしがり屋の二人は 交わす言葉もなくて 砂浜を指でなぞれば 口づけを待つしぐさ」なんていう素敵なフレーズがあります。

話は戻って、湘南海岸。日本を代表する神奈川のアーバン・リゾートです。海開きの後は、海水浴シーズン到来です。花火大会もあり、サーファーのメッカでもあります。相模湾はフィッシングのポイントとしても有名です。さまざまなアーティストの歌にあるように、デートスポットとしてロマンティックなイメージも定着しています。

そういう素晴らしい湘南なのですが、実はいま大変なことが起きています。
白砂青松とうたわれた湘南海岸から「砂浜」が消えつつあるのです。5月に私も、「海岸侵食」が進んでしまっている茅ヶ崎の現場を見てきました。今も台風の時には海岸沿いのサイクリングロードまで波が押し寄せると聞きました。

私は、学生時代はサーフボードを抱えて湘南のサーフスポットに来ていましたし、松下政経塾の頃は茅ヶ崎の海岸を毎朝走っていました。あの頃の茅ヶ崎海岸は、もっと砂が豊かだったと思います。それが20年を経た、今では海岸の遊歩道まで岸壁になってしまっている。まさに変わり果てた姿に、びっくりしてしまいました。

この原因は、大変に複雑で、簡単には解明できないようですが、川からの砂の供給減少、防波堤や海底地形の影響など、さまざまな要因が複合しているようです。
これまでにT字型のヘッドランドという構造物をつくったり、いろいろな「養浜」の対策を打ってきていますが、海岸全体の砂浜の回復には至っていない現状です。
今後は、川からの砂の供給や沿岸の砂の移動などを、山・川・海を一体として捉えて環境面を含めた対応を打っていくことが大切だと考えています。今、神奈川県では国と協力して、総合的な対策を検討しています。

神奈川の自然の財産である湘南海岸を、将来にわたって守っていかなければならないと思います。

この夏、湘南を訪れる皆様、そうした視点で、一度海岸を見てみてください。

7月 6, 2005 環境 | | コメント (22) |

2005年6月28日 (火)

「MOTTAINAI(もったいない)」運動をご存知ですか?

ノーベル平和賞を受賞されたケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが呼びかけている運動です。マータイさんはアフリカに緑を増やすための植林に取り組まれ、受賞された方です。
「もったいない」は、限りある資源を無駄にせず、効率的に利用しようという考え方。マータイさんは、この言葉に含まれる理念が、ごみを減らす「リデュース(reduce)」、繰り返し使う「リユース(reuse)」、再利用する「リサイクル(recycle)」の重要性をひと言で表していると、深く共鳴され、「もったいないを国際語にしたい」と世界各地で呼びかけています。

これに呼応して、神奈川県では「もったいないから始めよう!」をテーマに、「マイアジェンダ」への登録を呼びかけています。「マイアジェンダ」は、企業・団体や個人が環境に配慮した行動をとるために、自らの行動指針を自主的に作り、登録する制度です。
このマイアジェンダの35の登録項目の中から「もったいない」精神に合致する10項目をピックアップし、「マイアジェンダ登録“もったいないバージョン”」を作ったのです。

実は、私も5月31日に登録しました。

お弁当箱

私のオリジナルの登録項目としては、「マイ弁当」。週に2~3日は「愛妻(?)弁当」を持参します。そうすれば弁当箱や箸(ハシ)はリユースできるし、昨日の夕飯の残ったおかずも有効に使えてごみの削減にもつながります。

「夏の軽装」は「もったいない」の代表例。その他にも、「使っていない電気器具をオフにする」「環境ISO14001を取得する」など、県庁も率先して進めています。

私は、もったいないの考え方は、資源が少なく、狭い国土に大勢の人間がさまざまな工夫をして暮らしている日本にとって、とても大切な考え方だと思っています。
「もったいない」の本家本元である日本での最初の取組みに是非とも参加してください。
皆さんにも登録してもらわないと・・・「もったいない」!

登録用紙は、次のアドレスからダウンロードして、メール添付でお送りください。
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kankyokeikaku/agenda/mottainai.htm
送り先:agenda.362@pref.kanagawa.jp 

6月 28, 2005 環境 | | コメント (58) |

2005年6月21日 (火)

夏のワーキングスタイルの勧め

6月21日、今日は夏至(げし)です。太陽が最も高い天を通る日。昼間が最も長い一日。ここから私の大好きな夏へのスタートが切られます。

とはいえ、日本の大部分は、じめじめした梅雨の季節(いやですね)。
夏至(6月21日)から秋分(9月23日)までの期間、神奈川県庁では、ノーネクタイ、ノー上着の軽装にします。これによって冷房温度を28度と、少し高めに設定し、省エネルギーと環境負荷の軽減がねらいです。今年で3年目になりますが、1年目は行政中心、2年目は経済界、労働界も協力をいただき、今年はより広く県民の方々をお誘いしてこの運動に理解をいただき実践してくれる人を増やしていきたいと思っています。

地球温暖化問題では、地球に住んでいる人々全員が加害者であり被害者です。そこで、一人ひとりが、生活のどこかで小さいことでも行動を始める、これまでの行動を変えていく、こういう発想が原点です。

国でも、遅ればせながら、今夏から「クールビズ」がスタートしました。国会審議の模様がテレビ中継されていますが、閣僚や議員がノーネクタイで議論を交わしているのは見ていてすがすがしいものだと思います。私は大歓迎。これを契機に、全国に広がってほしいと思います。

この運動に関してネクタイ業界の皆さんが売上げが落ちると大反対(猛抗議)しているそうですが、地球環境保全のためにライフスタイルを変えるという大義に是非ともご理解を頂きたいと思います。もっと前向きにネクタイに変わる新しい夏のファッションを提案したり、新しい分野に挑戦したりしてほしいと願っています。

また、この夏の軽装へのもう一つの批判として言われるのが、「だらしがない」などの指摘。確かに、一定の節度や礼儀は必要でしょう。もちろん服装に対する印象は、主観的なものであり、快・不快の感じ方などは人それぞれなので難しさがあります。

私はどちらかと言えば「ボタンダウン派」で、「さわやかさ」や「スポーティさ」を意識しています。(皆さんから見るとどうかな?)

そう言えば、小泉首相は「かりゆしスタイル」でしたね。

皆さんは、どう過ごしていますか?

6月 21, 2005 環境 | | コメント (21) |