未来の「エコカー」電気自動車の普及を!
皆さんは電気自動車に乗ったことはありますか?
私が子どもの頃は、電気自動車といえば、SF小説に出てくる未来社会の「夢の乗り物」というイメージでした。ところが、技術革新の進展によって、そうした「夢」が実現しつつあるのです。しかも、環境保全の切り札になる可能性も持っているのです。
今年3月27日の「マンスリー知事学校訪問」(慶應義塾大学・新川崎タウンキャンパス)と7月5日の「ウイークリー知事現場訪問」(東京電力株式会社技術開発本部)の際に、私は実際に電気自動車を運転する経験をしました。
まず、3月は、慶應義塾大学と企業38社が参加する「産学協同プロジェクト」において、吉田博一教授と清水浩教授の主導のもとに開発された「Eliica(エリーカ)」に試乗しました。このEliicaは、なんと時速400キロメートルを目標とするスーパーカーです。8つのタイヤを持つ車体は空気抵抗を最小に押さえた未来型の斬新なデザインです。実際に、試乗してみて、なめらかで力強い加速感はまるで音のしないジェット機のような感じでした。この車のエネルギー源は「リチウムイオン電池」で、驚いたことに100円分の電気で100キロメートルを走るという超エコロジーカーなのです。走行時に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素(CO2)を排出しませんし、騒音もほとんどありません。CO2の排出量の約2割は自動車の排気ガスから出るといいますから、電気自動車の普及は環境問題の解決に大きな役割を果たすものと期待されます。
次に、7月には、東京電力株式会社と富士重工業株式会社の共同プロジェクトで開発されたコンパクトな電気自動車に試乗しました。このプロジェクトは、富士重工業が開発を進めている電気自動車「スバルR1e」をベースに、東京電力の業務車両として試作車を共同開発して、東京電力の支社等に実際に試作車を配置し、性能や経済性などを検証していくというものです。東京電力では、今後、保有する約8300台の業務車両のうち小型車で、一日の走行距離が80キロメートル未満の約3000台を対象に、平成19年度以降の電気自動車への転換の可能性についても、あわせて検証していくといいます。
現場訪問で、電気自動車の開発の第一線にいる皆さんと意見交換する中で、電気自動車が環境問題の解決に寄与するなどの「メリット」がよく分かりました。その一方で、電気自動車の普及には、価格が高いなどいくつかの「ハードル」があることも分かりました。
私は、この現場訪問での意見交換から、ぜひとも神奈川県がリードして、環境に優しい電気自動車の普及促進を図る政策を打ち出せないかと考えました。
そこで、さまざまな課題と方策について検討を行い、9月14日に、「神奈川県電気自動車(EV:Electric Vehicle)普及構想」を発表しました。この構想では、さらなる技術開発の促進、「充電スタンド」などのインフラ整備、購入の補助金や利用促進のための動機づけなどの方策を柱としています。
そして、9月15日には、このプランを持って自動車メーカー大手7社と自動車工業会を訪問して、開発と連携を要請しました。各社は大きな関心を示し、開発を検討すると明言したメーカーも複数社ありました。
つづいて、9月28日には、国土交通省や環境省の関連セクションに、構想実現に向けた具体的な協力要請を行いました。
その後、さらに「電気自動車の実用化に向けて電力5社と共同開発を開始する」と自動車メーカーが発表するなど、具体化に向けた手ごたえを感じています。
私は、神奈川県は「環境貢献の先進県」として、電気自動車の普及でも、日本のみならず世界をリードしていくことができる「力」を持っていると信じています。
近い将来、神奈川のいたるところで電気自動車が滑るように走る姿を目の当たりにする日も遠くないでしょう。私も、ぜひとも電気自動車でドライブを楽しみたいと思っています。
皆さんも、機会があったら、ぜひ未来の「エコカー」電気自動車に乗ってみてください。
【参考ホームページ】
「神奈川県電気自動車(EV:Electric Vehicle)普及構想」ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/taikisuisitu/car/EV/index.html
マンスリー知事学校訪問ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/fieldwork/monthly/060327.html
ウイークリー知事現場訪問ホームページ:
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/hisyo/chiji/fieldwork/weekly/060705.html
慶應義塾大学自動車研究室ホームページ: http://www.eliica.com/
東京電力ホームページ: http://www.tepco.co.jp/cc/press/05090203-j.html

