『混迷日本再生~二宮尊徳の破天荒力』を出版
二宮尊徳(幼名:金次郎)の名前を聞いたことがある人は多いと思います。なかには、小学校の校庭に建つ金次郎の銅像を思い浮かべる人もいることでしょう。しかし、その名前は知っていても、彼の思想や実践した改革を知る人はあまり多くないのではないでしょうか。
二宮尊徳は、神奈川の偉人なのです。彼は、天明7年(1787年)に、現在の小田原市栢山に生まれた実在の人なのです。尊徳の幼少期から青年期は、あの金次郎像に見るように勤勉な少年というイメージがあるでしょう。それはそれで間違えではないのですが、より重要なのは、その後、彼が実践した農村の復興や藩政の再興という数多くの改革とその思想であり、彼が「改革のリーダー」として活躍したという事実です。彼の思想を「尊徳思想」といい、彼の実践を「報徳仕法」と呼びます。
今から3年前、前著『破天荒力―箱根に命を吹き込んだ「奇妙人」たち』では、箱根の開発に取り組んだ福住正兄や、その福住の思想的支柱であった二宮尊徳を取り上げました。しかし、この『破天荒力』の本筋テーマは箱根の開発にあったため、二宮尊徳の思想や改革に大きくページを割くことはできませんでした。
その後、私は、何度も小田原や尊徳ゆかりの地を訪ね、文献調査を続ける中で、尊徳思想・報徳仕法には現在の日本を再生させるエッセンスが含まれていると確信するようになりました。
また、僭越ではありますが、二宮尊徳の思想・仕法は、神奈川県知事としての私の政治手法や改革指針と似通ったところがあることに気づいたのです。例えば、マニフェストは報徳仕法の「分度」に、知事現場訪問は「廻村」に、タウンミーティングは「芋こじ」にと、随所で、私の実践が尊徳の思想・仕法につながっていくのに、自分でも驚かされたのです。
さらに、尊徳思想の中にある「道徳経済一元論」は、現代の混迷する資本主義に再生の方向性を与えてくれます。歴史に残るような明治期以降の経済人たちが、尊徳思想に影響を受け、その思想を大切にしてきた理由も、ここにあるのだろうと思うのです。
そこで、「改革のリーダー」たる二宮尊徳を一人でも多くの日本人に理解してほしいという思いから、本書を刊行いたしました。
ぜひ、ご一読ください。
☆推薦の言葉 中曽根康弘 元内閣総理大臣
読んで勇気と希望の持てる本だ。
二宮尊徳の思想や生き方は、
混迷する政府や経済界にも大いなる警鐘となるものだ。
ぜひ、多くの国民に読んでもらいたい。
○ 出版社:株式会社 ぎょうせい
〒104-0061 東京都中央区銀座7-4-12
Tel 0120-953-431
○ 定 価:1,600円(税込)
○ 体 裁:四六判(ハードカバー)・284ページ
○ 発行日:平成22年9月30日
○ 主な目次
序章 今なぜ、二宮尊徳か――私が尊徳を描く理由
○「二宮金次郎像、ブラジルに渡る」プロジェクトが実現
○報徳仕法とマニフェスト改革~3つの共通性
第1章 生家の立直しでつかんだ報徳仕法の萌芽
○極貧の金次郎の幼少年期
○「勤労が知恵を生み、価値を生む」、報徳仕法の萌芽
第2章 武家奉公を通じてつかんだ報徳仕法の核心
○疲弊した農村にも潜在的な生産能力があった
○「報徳仕法」、6つのキーワード
第3章 桜町領の立直しを通じてつかんだ報徳仕法の全容
○補助金に頼らず桜町領再建
○低金利融資制度で自立を促す
第4章 相馬藩に受け継がれた報徳仕法
○領主側の抵抗で失敗もあった報徳仕法
○尊徳の思想はドグマではなかった
第5章 明治以後も継承された尊徳思想
○福沢諭吉と二宮尊徳、実学重視の啓蒙思想家
○なぜ尊徳は歴史の教科書から消えたのか
第6章 尊徳を師と仰いだ財界人たち
○日本資本主義の父、渋沢栄一
○企業は社会の公器である、松下幸之助
○経営者・実業家が尊徳を信奉する理由
第7章 尊徳が駆使した7つのパワー~破天荒力で貫いた人生~
○一家を廃して万家を救う決断力
○天地未開の混沌を切り開く、前代未聞の破天荒力
第8章 世界に広がる尊徳思想
○報徳サミットと二宮尊徳思想研究会
○グラミン銀行のマイクロクレジット





